伏線表

伏線表 ― 日程表の覚え違いと、偽造された書簡

十年後の処刑の真相、日程表の覚え違いが何を意味するか、次兄が五年目に死ぬ理由。第1話で置く十本の伏線と、その回収先。セラの前世の死因も書いてある。全部先の筋。

この先は、まだ公開していない話の筋が書いてあります。小説を先に読む方は開かないでください。開いて読む

先の筋と、処刑の真相が書いてあります。

十年後の処刑の真相(読者には第2巻で半分、第3巻で全部)

第二王子アルヴィンが王位を継ぐとき、北の辺境の兵力を持つアーデンハイト家が第三王子側に付くと見られた。実際には付いていない。だが付いたことにする書簡が偽造された。偽造したのは第一王子派だが、それを黙認したのがアルヴィン自身。彼はアーデンハイト家を潰したかったのではなく、辺境を直轄にしたかった。

姉イーリスが三年目に嫁ぐ王都の家が、偽造書簡の受取人にされる。だからこの縁組を止めるか、止めずに証拠の側を押さえるかが、第1巻の分岐。

日程表の覚え違いの正体(第3巻で明かす)

セラが覚えている歴史書は、処刑後に書かれたもの。つまり勝った側の記録。だから見出しは正確でも、原因の記述が歪んでいる。「三年目 飢饉」は実際には飢饉ではなく、兵糧の徴発だった。覚え違いではなく、元の本が間違っていた。

第1話で置くもの

No伏線置く話回収する話
1日程表に「十年目 夏 一族、処刑」とだけある。理由が書いていない1第2巻(歴史書は結果しか書かない)
2セラは前世の死因を覚えていない1第3巻(思い出す。物語の最後の一行に関わる)
3「一年目 秋 兄、落馬」13(防ぐ。だが馬ではなく階段で怪我をする。出来事は形を変えて起きる)
4次兄が書庫にこもっている18(読んでいたのは王家の系譜)→ 第2巻(五年目の死の理由)
5姉イーリスの縁組の話が来る2(「さる家」が長女について訊いてきた、という友人の手紙。家名なし。△)9(正式な使者。予定より早い)→ 12(第1巻の山場。止めるか、証拠を押さえるか)
6母ヨハナが家の帳面を握っている1・2(届く手紙はすべて母の机を通る。母は何も言わない)5(母の帳面)→ 7(母は十年前から王都の動きを警戒していた)
7老騎士バーレが「先代も同じことを言った」と漏らす210(先代も同じ末路を予感していた)
8手紙の控えが証拠になる411(偽造書簡の筆跡を、控えと突き合わせる)
9「三年目 飢饉」の記述1第2巻(飢饉ではなく徴発だった。歴史書の嘘)
10第二王子が地味で目立たない6第2巻(目立たないのは、そう見せているから)

長期の到達点(読者には見せない)

  • 第2巻: 三年目〜六年目。姉の縁組、次兄の死、飢饉の正体
  • 第3巻: 七年目〜十年目。処刑の日を迎える。家族は誰も死なない。代わりにセラが辺境を出る
  • 最終的な問い: 書かれた歴史を書き換えたとき、書き換えた側の記録は誰が書くのか

第2話で増えたもの

No伏線置く話回収する話
11正史の四巻目で編纂者が替わり、見出しから人名が消える(前の編纂者は王家の縁者)28(次兄が系譜を調べている理由)→ 第3巻(歴史書は勝った側が書く)
12兄「お前、何か隠してるだろう。昔から隠しごとが下手だ」212(姉「あなた、誰なの」と対になる)
13賭け:兄は来年の秋まで、負ければバーレの馬に乗る23(落馬はしない。代わりに階段)→ 第2巻(二年目の秋も馬は替わったまま)
14姉への手紙の紙・封・字が「おかしくないことが少しおかしい」211(筆跡の突き合わせ)
15グラウの訓練は五分と五分のまま続く。厩で鼻を鳴らしたのがどちらの馬か分からない23

第3話で増えたもの

No伏線置く話回収する話
16日程表の「直し」(見せ消ちで元の字を残す)。丸は消さない3第3巻(元の本が間違っていた。残した丸が証拠になる)
17兄宛ての手紙が母の机を通ってセラに回るようになる。兄の書きかけの手紙三通34(手紙宿・控え)→ 5(母の帳面)。使わなくてもよい
18階段に夜通し灯り三つ。廊下にはまだ無い3使うなら第2巻(夜の屋敷の出来事)

第3話で回収したもの: No.3(落馬→階段)、No.13(賭けはセラの勝ち。来年の秋までロート)、No.15(三十歩まで。湿地は五分と五分。第2話の音は断定せず)。触れただけ: No.5(三年目の行と△を懐の紙に写す)、No.6(獲物の数を母の帳面で読む。手紙は母の机からセラへ)、No.12(「負けたのは、わたしのほうなので」)。