連載記録
連載記録 ― 各話の要約と、増えた設定
『死に戻り花嫁は、三度目の初夜で毒杯を割る』の公開した話の要約と、書いているうちに増えた設定、次話への引き。次の話は設計書とここの直前の話だけを読んで書く。読んだ話の中身が書いてある。
この先は、まだ公開していない話の筋が書いてあります。小説を先に読む方は開かないでください。開いて読む
公開した話の中身が書いてあります。
この棚は、次の話を書くための紙です。次の話は、企画書・世界観・登場人物・伏線表・各話プロットと、 ここの直前の話の要約だけを読んで書きます。本文そのものは読み返しません。
第1話「第一話 杯を割る」(2026-09-20 公開)
何が起きたか
四周目。レナは婚礼の一日を、知っている順に進むと決める。三階の突き当たりに十四年開かない部屋(先代夫人の部屋)があると知る。昼、兄クラウスに証文の話をしてしまい、兄は夜の式に現れなくなる。午後、庭師から「西の壁の向こう、花嫁の部屋の真下に、夜に咲く香の強い花がある」と聞く。式でアルヴィスは三周と一語一句同じ台詞を言う。夜、レナは杯を受け取って床に落として割る。アルヴィスは「……また、割ったのか」と言う。花を捨て、香を消し、窓を開けたまま夜を越えるが、庭の香で倒れる。生存十三時間。
増えた設定
- 天蓋の蔦は十四本、七本目が途中で切れている
- ドルンの鍵束は二十七本。三階の扉は九つ
- 三階の突き当たりの部屋は十四年閉めたまま。先代夫人の部屋
- 西の壁の向こうに夜咲きの花。花嫁の部屋の真下
- 婚礼の館には四十人。うち十二人が本家
次の話への引き
アルヴィスの「また」。倒れる間際の「次は、窓だ」。
第2話「第二話 窓を閉める」(2026-10-01 公開)
何が起きたか
五周目。狙いは「窓を閉める」と「四周目に消した道を一本戻す」。朝の問答は三周と同じ「ええ」に戻す。九時の大叔母には四周目と同じ返しをし、「では、夜に」に初めて「夜に」と返す(扇の上で目が止まる)。廊下の突き当たりには行かない。昼餉で杯のことは訊かない。昼、兄に証文の話をせず、兄は「夜にな」と言って去る。二階の書庫の前を通るが入らない。庭に出ない。ユリウスには「はじめまして」だけで犬の話をしない。夕、紙に一日を書いて焼き、灰を押し込んだ手で「灰蜜」の名に引っかかる。式でアルヴィスは同じ一言。兄は付き添いの列にいる。夜、杯を受け取り、飲まず割らず、小卓に置く。アルヴィスは一〜三周と同じ一言「無理に飲まなくていい。慣れない酒だ」を言う(割らなければ変わらない)。兄が南の酒を持って来る(三周目と同じ。飲んでも死なない)。花を捨て、香炉に水をかけ、鎧戸を閉める。鐘十一・十二・一・二・三。四周目より長い。閉めきった部屋に、水をかけた灰から灰蜜が溜まる。鐘四つ。膝が抜ける。アルヴィスは今日は何も言わずに抱えて廊下へ出す。生存十四時間。
増えた設定
- 生存時間は鐘の数と一致させない(起点は非公開)。周ごとに+一時間の差分だけ守る
- アルヴィスの寝室の固定の一言: 「無理に飲まなくていい。慣れない酒だ」。一〜三周と五周目で同じ。四周目(割った)だけ「また、割ったのか」
- 灰蜜の理屈: 香炉に水をかけても灰は残る。火があるうちは煙と一緒に出て、消えると閉めきった部屋に溜まる。四周目は窓が開いていたので溜まらず、代わりに庭の香が入った。消すのではなく、部屋から出す(第3話)
- 兄クラウスの酒: 南の素焼きの瓶。麦と少しの酸。苔のにおいなし。三周目・五周目とも飲んで死なない。証文の話をしなければ夜に持って来る
- 大叔母は「では、夜に」と言う。夜の式にはいる。式のあとどこにいるかは不明。「夜に」と返すと扇の上で目が止まる
- 二階の書庫、書き物机の右の抽斗の二番目に証文(三周目に見つけた。五周目は入らない)
- 鎧戸は北・東・南に掛け金。西は常に閉。閂は内側。狭い階段側の扉は外から閂
- 寝台の脇に小卓。杯はそこに置いた
- ユリウス「北の女もですよ」
- 感嘆符は第一話に合わせて半角「!」+半角空白
次の話への引き
香炉は消すのではなく部屋から出す。六周目は三つとも潰したうえで、兄に会いに行く(plot 第3話)。
第3話「第三話 香炉を出す」(2026-10-10 公開)
何が起きたか
六周目。変えるのは香炉だけと決め、ほかは五周目と同じに進める。兄の袖口の内側に紙の角。夕方の少し前、花を活けに来たイネスに「香は焚かないで」と頼む(頭痛と、母が焚かない人だったと説明。嘘ではない)。イネスは「婚礼の夜の香はこのお部屋のしきたり」と言い、「部屋の外で焚いて」と返すと、香炉二つを廊下の突き当たり(開かない扉の前の小卓、花嫁の部屋から十歩)へ移す。床に丸い跡が二つ。母の肩掛け(房の長い南の織り)を初めて出す。夜は五周目と同じ順番(杯を置く、あの人の一言は同じ、兄が南の酒を置いて帰る、花を捨て鎧戸を閉める)。鐘八つ・九つに、これまでの生存時間を並べ、「動けば縮むのかもしれない」と仮説にとどめる。鐘十、帰ったはずの兄の足音(右の踵を少し引きずる)が戻ってきて、扉の前で一度止まり、叩かずに突き当たりへ。レナは燭台と肩掛けで追う(アルヴィスは目を開けて見るが何も言わない)。突き当たりの手前、北の壁の低い戸(使用人用の狭い階段)は錘で閉まる戸だが、下の角が敷居の窪みに噛んで半開き。内側の肘の高さに閂を受ける鉄の鉤。房が一度触れて外れる。戸の内の石の床の右手に、自分の部屋のもう一つの扉(閂はこちら側から掛かったまま)。下りて折り返しの踊り場から見ると、二階の踊り場で兄と、南の言葉を話す旅装の男(式の客の列の最後尾)。「年明けまでに、千二百」「当ては」「ある」「どこに」――兄は答えず、笑わない。男は下へ去り、ずっと下で外への戸が開閉。兄が上がりかけ、レナはいちばん上の段まで戻って振り返る。上から風が下り、戸の角が窪みから外れ、背中を引かれ、前へ戻した足が段の端の蝋で滑り、房が千切れ、燭台が落ちて消え、折り返しの踊り場へ落ちる。上で戸が閉まる。鐘十一。兄の足音は止まったまま上がってこない。レナは「落とされた」と思う。生存九時間(三周目と同じ)。
増えた設定
- イネスは午後、花嫁の部屋に花を三つ活ける。香に火を入れるのは式のあと(三周目・五周目は、戻ったときにもう焚かれていた)。「婚礼の夜の香は、このお部屋のしきたり」
- 兄は右の踵を少し引きずる(足音で分かる)。袖口は金の話のあとでいじる。袖口の内側に紙
- 旅装の男: 南の言葉を話す。式の客の列の最後尾。兄への貸し手側。「年明けまでに、千二百」。名前は未定
- 狭い階段: 三階の廊下の突き当たり手前、北の壁の低い戸から入る。錘で閉まる戸。下の角が敷居の窪みに噛むと半開きで止まる。内側の肘の高さに閂の鉄の鉤。戸の内に狭い石の床、その右手に花嫁の部屋のもう一つの扉(閂はこちら側)。左手から下りの段、途中に折り返しの踊り場、その下が二階の踊り場(壁の窪みに燭台)。段の端に蝋。さらに下に外へ出る戸
- 香炉を廊下へ出した夜は、突き当たりで香が焚かれている
- 記録の書式に「死因」の行を足した(毒以外で死んだ最初の周)
第4話への申し送り(事故の回収)
- 第4話は七周目の朝から始める(plot の「六周目(続)」は、六周目の死を七周目で検証する、の意)
- 押した者はいない。戸の噛みが、下の外戸の開閉で起きた風(冷えた北の壁の階段が上の空気を引く)で外れ、錘で閉まる戸の鉤に房が噛んで背中を後ろへ引き、踏み戻した足が蝋で滑った。房は千切れた(レナの記憶として持ち越せる。物は持ち越せない)
- 兄が上がってこなかった理由は第4話で書く: 燭台が消えて暗く、上で何が落ちたのか見えなかった。貸し手と会っていたのを誰にも知られたくなかった。兄は殺意を持っていない(fukusen の真相と合わせる。第10話「兄は泣く」へ)
- 大叔母・ユリウスの夜の居場所はまだ知らない