連載記録

連載記録 ― 各話の要約と、増えた設定

『偽聖女として追放されたので、隣国で薬屋を始めました』の公開した話の要約と、書いているうちに増えた設定、次話への引き。次の話は設計書とここの直前の話だけを読んで書く。読んだ話の中身が書いてある。

この先は、まだ公開していない話の筋が書いてあります。小説を先に読む方は開かないでください。開いて読む

公開した話の中身が書いてあります。

この棚は、次の話を書くための紙です。次の話は、企画書・世界観・登場人物・伏線表・各話プロットと、 ここの直前の話の要約だけを読んで書きます。本文そのものは読み返しません。

第1話「第一話 熱冷ましの根」(2026-09-21 公開)

何が起きたか

国境の石を跨がされ、門が閉まる。三日歩いて街ロウへ。道中で月花を摘む。宿「枯れ井戸亭」の主ボルグが三日寝込んでいるのを見つけ、井戸裏の空き地で灰根を掘り、皮を削いで薄く切り、ゆっくり三百数えて煮出して飲ませる。夜明けに熱が下がる。「薬です」「薬って、罪じゃないのか」「ここは、王国の外なので」。翌朝、ボルグは自分で起き上がり、通りの向かいの空き店舗を貸すと言う。家賃は月に銀貨一枚、最初の二か月は礼として無料。鍛冶屋のネイが釘抜きを貸し、石臼を作れると言う。同じ夜、王国では快方に向かう病人が八割から三割に落ちている。

増えた設定

  • 南の灰根は王国のものより根が太い(日がよく当たるため)
  • 月花は南に多い。根は残して葉だけ摘む
  • ミアの所持金は銀貨四枚。街ロウの人口は三百ほど
  • ボルグは空き店舗の持ち主でもある
  • 書記フェルンは帳面の余白に「八割、三割」と書き足した

次の話への引き

ミアが値段を付けられないこと。ボルグの「値段の付け方は、俺が教える」。

第2話「第二話 鉄葉の湿布」(2026-10-02 公開)

何が起きたか

朝のうちに鍛冶場へ釘抜きを返しに行く。ネイが片手で鉄を返すたび、金槌を取り直すときに眉のあいだが狭くなるのを三度見る。石臼を注文(銀貨二枚、三日)。ミアが値切らないのでネイが笑う。「左の腕、痛いですよね」「動かないだけだ。痛くはない」「嘘です」。ネイ「三年前だ。理由は聞くな」「痛いのは、慣れない」。ミアは初めて「治りません。動くようには」と言い、痛みは引くと言う。鍛冶場の平石で鉄葉を転がして砕き(叩くと飛ぶ)、宿の厨房で水指二本ぶんにゆっくり百(長く煮ると渋みが抜ける。祖母「百で下ろす。惜しんで二百にするな」「急げ」)、漉さず葉ごと布に包み、ボルグに借りた布と一緒に懐に入れて急ぐ。手首の内側で熱さを確かめてから肘から手首まで巻く。「冷めるまで、だいたい一刻」「赤くなったら外す。合わない人には効かない」。ネイが杭と足で石臼を彫るのを見る。夜、ボルグが銅貨十枚を並べて値段を教える(銀貨一=銅貨百、一泊六枚、粥二枚、一椀二枚、湿布三枚、値切られたら一枚だけ引く、効かなかったら取らない=効いたら取る)。翌朝、ネイの眉は三度のうち一度だけ狭くなる。「三年で、いちばん眠った。朝は、また少し痛い」「毎晩巻けば減ります。無くなるかは分かりません」。ネイ「動かないって、あんた、最初に言ったな。前のやつは、言わなかった」。「いくらだ」「……三枚、です」。銅貨三枚。ネイ「明後日、街道の行商が来る。サシャっていう。値段はあんたより百倍うまい」。夜、棚のいちばん手の届く段に五袋を並べ、手帳に書く。

増えた設定

  • 貨幣: 銀貨一枚=銅貨百枚。一泊六枚、粥二枚、一椀二枚、湿布三枚。値引きは一枚まで
  • 鉄葉: 腹には粉、痛みには湿布(両用)。平石で転がして砕く、水は指二本、ゆっくり百、漉さない、熱いうちに巻く。渋みが熱で出て皮から入る(架空の理屈)。合わない人がいる
  • 祖母の手帳: 効かなかった人のほうが多く書いてある(効いたほうは書かなくても覚えている)
  • ネイ: 三年前に左腕が動かなくなった。肘に火傷に似た古い跡。「前のやつは、言わなかった」(誰かに診られたことがある。北とは言っていない)。杭で挟んで足で木槌を蹴る石彫り。革の小袋に銅貨
  • 石臼: 両手で器の形、深さ指四本、内側はつるつるにしない。銀貨二枚、三日。金はできてから
  • サシャは明後日(第3話)
  • 袋は五つのまま(布はボルグに借りた)。棚は十二段のうち一段に五袋、十一段は空
  • ミアは自分の口で初めて値段を言った(「……三枚、です」)

次の話への引き

明後日、行商のサシャが来る。臼は三日後。仕入れ値の話。

第3話「第三話 しろ苔」(2026-10-11 公開)

何が起きたか

石臼が三日目の朝にできる(両手で包める大きさ、樫の杵は持ち手を太く)。ミアはできてから「一枚と半分」と値切り、ネイに「値切るのは頼む前だ。できたあとで値切ると職人は次から手を抜く」と笑われ、銀貨二枚を払う。ネイは毎晩、炉の湯で湿布を温め直して片手で巻いているが二晩目でにおいが薄い。「また煮てくれ」「三枚だろ。煮てから払う」。昼過ぎ、街道の東から行商のサシャ(驢馬の荷車)。しろ苔一袋三十に、ミアはネイ式で「二十二」。サシャは「仕入れ値を考えろ」と教える(東の峠の手前の村の婆さんたちから十で買う。三日の峠越え、驢馬、宿、湿気で駄目になる袋の分)。ミアがにおいで黴びかけの袋を当て、干し方(雨の翌日は五日、薄く広げて朝と昼に返す、握ってきしきし鳴るまで)を教える。サシャは講義代で「二十五」。銀貨一枚で払い、お釣り七十五枚を数える。サシャの空咳(半月、夜と寝返りで出る、熱なし痰なし、峠の埃)に、新しい臼でしろ苔を挽く(押して回す、叩かない)。一さじに椀一杯、沸かさず湯気で下ろし、蓋をして百五十、漉す、湯気を吸いながら少しずつ。「売り物です」と言えた。値段は一椀二枚+持ち帰りの粉三回分三枚で五枚。サシャが四枚に値切り、ミアは一枚だけ引き、三枚は断る。サシャ「値切られる側に回ったら、最初の値に引かれる一枚を入れておけ」。帰り際、棚の月花を「南の相場の三倍で買う。峠を越えて、ぐるっと回った先で欲しがる人がいる」。ミアは首をかしげ、自分の分だと断る。夜、宿の二階の咳は一度だけ。

増えた設定

  • 石臼: 両手で包めるくらい、深さ指四本、内側はざらつき。樫の杵、持ち手が太い。支払いは銀貨二枚(できてから)
  • ネイの湿布: 同じ葉を炉の湯で温め直して毎晩自分で巻く。二晩でにおいが薄くなる。次の湿布は三枚、煮てから払う
  • サシャ: 三十半ば、日焼け、口のまわりの深い皺、帽子。驢馬の荷車。東の峠を三日で越えて来る。次は十日後。明日は南の村へ回り、帰りに峠の村へ寄る。ボルグの宿に泊まる
  • しろ苔: 東の峠の北向きの岩場で採れる(峠の手前の村の婆さんたちが剥がして干す)。仕入れ十、売り三十→ミアには二十五。干し方: 晴れて三日、雨の翌日は五日、薄く広げて朝と昼に返す、握ってきしきし鳴るまで(鳴らなければ湿りが残る)。底の湿りから黴びる。二年目の苔は効きが落ちる(ミアの手持ちは去年の王国産)
  • しろ苔の煎じ方: 臼で押して回す(叩くと粉が舞い咳き込む)。一さじに椀一杯。沸かさず湯気で下ろす(泡が立ったら遅い)。蓋をして百五十。漉す。薄い黄色。湯気を吸いながら少しずつ。「ただし」で始まる書き足しが手帳に何行もある(熱なし・痰なし・乾いた咳・埃の道なら効く)
  • 値段: 持ち帰りの粉は一回分一枚。ミアは「最初に一枚上乗せするのは嘘か、始め方か」をボルグに訊くつもり(第4話以降)
  • 所持金: 銀貨一枚、銅貨八十二枚(ネイ三・お釣り七十五・サシャ四)
  • 棚: 手の届く段に六袋(しろ苔の新しい袋を足した)。石臼は最下段

次の話への引き

サシャは十日後。月花を三倍で欲しがる「峠を越えて、ぐるっと回った先」。ボルグに値段の余白を訊く。第4話は月花の茶(老婆ハンナの不眠)。