破滅回避
3 作品(小説3件)
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転生したら滅びる家の三女でした ~十年後の処刑を回避します~ 第三話 階段で転ぶ
北の湿地に、渡りの鳥が下りてきた。秋の狩りの朝、兄ギルベルトは賭けのとおり、黒馬グラウを厩に残し、遅くて動じない鹿毛のロートで出ていく。馬に乗れないセラは、屋敷で一日、帰りを待つしかない。兄は、馬から落ちずに、この秋を越せるのか。日程表の一行目に打った丸を見ながら、セラは雁の声を数えるのをやめた。

転生したら滅びる家の三女でした ~十年後の処刑を回避します~ 第二話 馬を替える
夏の初め、老騎士バーレが黒馬グラウに鳥の音を教え始める。だが最初の一度で、馬は慣れるより先に、怖さを覚えてしまった。秋まで三か月。セラは兄に本当のことを言わずに、馬を替えさせる方法を探す。使ったのは、嘘ではなく、賭けだった。同じころ、姉のもとに王都から一通の手紙が届く。母は、その手紙を、姉より先に読んでいた。

転生したら滅びる家の三女でした ~十年後の処刑を回避します~ 第一話 二十二の朝
二十二歳の誕生日の朝、セラは前世を思い出した。日本の出版社の校正者だった二十九年と、この国の史書の翻訳を読んだ記憶。そこに、この家の末路が書いてあった。十年後の夏、アーデンハイト侯爵家は一族もろとも処刑される。武力も魔法も無い三女は、覚えていることを紙に書き出し、年号順に並べ替えた。一行目は、半年後だった。